脇役時代
函館にはイカほかに、「コンブ」という全国に誇る海の幸がある。函館で採れるマコンブは、高級品として関西などに出荷されている。
マコンブは出汁(だし)を取るのに昔から使われてきたが、がごめは出汁が取りにくいことから、松前漬やとろろ昆布のとろみ付けの副原料として使われてきた。
「高級品のマコンブに混じって採れるがごめは、邪魔者扱いされることもありました。」と北海道大学大学院水産科学研究院の安井肇(やすい・はじめ)教授は話す。研究材料となるコンブの採集に行くと、がごめ駆除の研究を頼まれることすらあったという。